朝一番に同年のKから電話。彼の会社は最近ペーパーレスになり、数え五十になってからエクセルを使い始めた。デスクワークは朝と夕方の終い際なので、その頃合よく電話がかかってくる。質問内容は私でわかる範囲なので役に立つことがあるが、こちらだって自己流にしか使っていないから、知らない機能や使い方がいっぱいあるはず。

 この日、ある団体の会計(入出金20件くらい)をエクセルのシートで整理していて、長年使い方のわからなかったピボットテーブルの使い方がやっと飲み込めた。入出金の出納帳をずらずら打ち込んで科目ごとの集計表を作るのに、ピボットテーブルで入金額と出金額の合計を「横に並べる」ことがどうしても出来なかった。
 思い返すとパソコンで「表計算」を使い始めて20年以上経つはずだが、MS-DOSの時代にロータス1-2-3を十分つかえこなせないままだったし、Windowsになってもエクセルで1-2-3の表がそのまま読み込めることを知らず、ずいぶん時間を無駄にした苦い思い出がある。
 それが今日、ピボットテーブルで入金出金を一度に処理するのではなく、入金側と出金側を2回に分けて処理すれば難なく横並びに数字が集計できることを発見。こんな簡単なことちゃんとした「エクセル教室」にでも通ってたら初歩コースなんだろうに、知らないもんだから何年も不具合を感じながら使ってきた。無知の悲しみ。

 同じこと、ほかのことでもやってるんだろうけど、この年になってひとつ利口になったと喜んでおくことにしましょう。